序章に代えて

最初っから道具ではないのだが、私が影響を受けた人々(と言っても、直接面識がある人はいないのが悲しいところ。あこがれている人、と言ったほうが正しいかも知れない)について書こうと思う。
ならべて書くと、あらためて私は古い人間なのかな、と思うけど、これらの人々が今でも生きて、かつ現役でいることを考えると、失礼な考えかも知れない。
B.W.Kernighan, D.Ritchie
言わずと知れた『プログラミング言語C(The C Programming Language)』の著者。おそらく、私が一番最初プログラミングの深いところに触れたであろうC言語の産みの親達は、私に深い影響を与えている。この本(第2版ね)の書き方、コードのスタイル、Appendixのリファレンスに至るまで、私の趣味にあっている。
P.J.Plauger
Cマガジンの連載でこの人に出会った。毎月見開き1ページのエッセイだったが、ほとんどこの記事のためだけにCマガを買っていたと言っても過言ではない。
D.E.Knuth
TeX、『The art of computer programming』の著者。私が傾倒した時代で言うと、ここに並べた中では2番目に古い。TeX自体、それを記述したWEB。Knuthが死んだらTeXのバージョンがπになる、バグを発見したらKnuthのサインのある小切手がもらえる、などのエピソードの一つ一つが、私の心をくすぐった。
祝 一平
満開製作所の所長。『試験に出るX1』の著者。この人の文章や考え方は、私に多大な影響を与えた。ここに並べた中では一番最初(中学生の頃か)に影響を受けた人だ。
R.Stallman
GNUの創始者。emacsや、gccは、当時なけなしのお金をはたいてエディタやコンパイラを購入した私に衝撃を与えた。
L.Wall
Perlの作者。Perlのネーミングの由来から、言語そのものの特徴まで、私の趣味にあっている。
J.Gosling, B.Joy, G.Steele
Javaの作者。Javaについては、別のところで語ろう。
B.Stroustrup
『The C++ Programming Language』の著者。本の面白さでは、Cのそれにかなわなかった気がする。
G.M.Weinberg
『プログラミングの心理学』の著者。最近の流行のプロセス主義に対して、プロジェクトのメンバ個人個人を重要視する考え方を教えてくれた(この考え方は、XPに繋がる)。プロジェクト内に女性がいた方が良い理由など、いろいろためになった。
この他にも、Ahoや、Ken Thompsonなど、私の基準はUNIXやCの世界にあるらしい。
これに対して、Yordon, Coadなど、OOA/OOD関係の著作や、Rational関係のものは私の趣味には合わないような気がする(読んでいると、眠くなるのだ)。ちなみに、OOPは好きなので念のため。
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